ブログ・施工事例サッシ屋2代目の徒然日記
「フクシマ建材」社員インタビュー!【Vol.8】福嶋 智和社長のおはなし
「替えの効かない存在」を目指し、窓業界の価値を高めたい!
「フクシマ建材」の“手厚いリフォーム”を支えているのは、選りすぐりの社員達。そこで、どのような人がどのような想いで、お客様のリフォームに携わっているのか、その人となりを深掘りするインタビュー。今回は、福嶋社長に「フクシマ建材」の仕事への想いを尋ねてきました。
代表取締役社長
福嶋 智和さん
血液型:O型
経営者としての意識を、少しずつ積み上げていった
-「フクシマ建材」は、他のリフォーム会社とは少し色合いが違う会社のように思えますが、今のような業態はどのようにして固まったのでしょうか?
【福嶋】「窓・ドアのリフォーム専門」という点ですね。確かに熊本では他にありませんし、全国的にもまだ珍しいスタイルだと思います。当社もリフォーム会社としては2027年で30年目を迎える会社ですが、当初からは営業スタイルはかなり変わっているんですよ。
-「フクシマ建材」は福嶋社長のお父様が起業されたそうですね?
【福嶋】はい、1997年に設立しました。ちょうど私が高校を卒業した年でしたね。私は地元の大学に進学して経済学を学びながら家業も手伝う日々でしたが、バイク事故による長期入院が転機となり、仕事の方に専念すべく大学は中退したんです。
-そうなんですね。心機一転、お父様を支えるべく張り切って働き始められたのでしょうか?
【福嶋】いや、それが……。正直、最初の数年は、そこまで一生懸命という感じではなかったと思います(苦笑)。もちろん日々の仕事はきちんと行いますが、終わったら趣味やパチンコや競馬などを楽しんだりと、遊びが優先のような感じで。しかし、24、25歳くらいのころから、「仕事って楽しいな」と感じるようになって、家業に集中するようになっていきました。
-何かきっかけがあったのでしょうか?
【福嶋】もともとは、ハウスメーカーやビルダー・工務店などの孫請けで組立納品を行うような工事をメインにしていました。ただ、これだけだと事業として厳しい面があり、自社で商品の直販もできるような体勢を築きたいと動き始めました。
当時、ちょうどインターネットが広まり始めたタイミング。ADSL回線が主流になっていた時期ですね。その流れにいち早く乗って、ネットでの受注・商品提案なども行えるようにといろいろ模索しました。といってもそれまではパソコンなんて触ったこともなく、見積書すら作ったことがなかったほど。書類の作り方からWebサイトの扱い方まで、全てゼロから独学です。しかし、自分を追い込みながら少しずつ開拓を続けて、直接受注できる仕事も少しずつ増えていきました。仕事を開拓していくことにやりがいを感じていましたね。
-その後、2008年には代表を引き継がれたのですね。
【福嶋】はい、その2年後には法人化して、初めて社員を2名雇いました。新たなスタートだと張り切ったのですが、当初は赤字続きで……。
正直、何をどうすればいいのか分からず、「これは、改めて経営を勉強しなければならない」と、中小企業家同友会などに所属して知見を広めようとしました。しかし、ここで多くの人々と繋がれたことで、経営や事業への意識も大きく変わっていったように思います。
-福嶋社長にとって、大きな転機だったのですね。
【福嶋】はい。全国の経営者が集まるような研修会などにも参加し、自身の意識を塗り替えていきました。鍛えられた、という方が正しいかもしれません。多くの人と出会い研鑽しあいながら学ぶことで、たくさんの刺激と知見を得ました。人は人によって磨かれていくものなのだと、深く感じましたね。そして、私自身も人として生まれ変わったような気がします。何より、毎週のように行っていた酒飲みに、ほとんど行かなくなりました(笑)。時間が大事だということも気付かされたからです。
-経営への意識はどのように変わったのでしょうか?
【福嶋】今までは「会社の利益をいかに上げるか」ということにとらわれていましたが、それよりも、まずはその土台となる部分、木でいうところの根っこをきちんと整え、育てないといけないということです。まずは社員を大事に思い、大切に育てていく。そして技術の安売りはせず、しっかり信頼される仕事を積み重ねていく。そういうことを大切にして、自分自身の志や人生の理念をしっかり示すことで、信頼できる仲間も増えていく。そうすると、自然と幹が太く高く成長して、企業の発展につながる。意識を変えることで、そのような好循環が当社にも生まれつつありました。
熊本地震をきっかけに、経営戦略を大きく転換
-その頃には、今のように窓・ドアリフォーム専門で展開されていたんですか?
【福嶋】いえ、そこに至るまでには紆余曲折がありました。まず、大きなきっかけとなったのが、2016年の熊本地震です。ご存じのとおり大きな被害が出た地震でしたから、すぐにリフォーム業界も職人不足になりました。そこで、今まで外の職人さんに出していた分も内製化できるように社員を増やし、総合リフォームの会社としてリフォームを直請けできるような体勢に一気に転換したんです。そして、「熊本で一番のリフォーム会社になる」と決意を固めました。
-なるほど。ニーズが高まった時期に、しっかりその波に乗ったのですね?
【福嶋】ところがそこから2〜3年で経営戦略の転換の必要性を実感するに至ります。当社は総合リフォーム会社としては後発の会社であるという大きなデメリットがあったので、業績を伸ばせたとしてもそれなりだったのです。かといって受注を増やしたいと安売りすべきでもないと。大きな岐路に立っていました。
-同業企業の数も多そうですしね。そこで新たな戦略を検討されたのですね。
【福嶋】様々なリフォームを請け負う中で、特に「窓」が家の弱点でもあり、かつここをリフォームすることで暮らしの快適性が激変するということに気がついていました。家全体をリフォームするのは大変でも、窓を替えるだけという選択肢も魅力的だと。そのような気づきを経て、「窓に特化しよう!」と、少しずつ窓の商材を増やし、情報発信も行うようになっていきました。
その後、コロナ禍とその後の台風災害で、換気できる雨戸「エコ雨戸」のニーズが大きく高まったタイミングで、「窓専門のリフォーム会社」という地位を築けたと思います。
-窓に特化したリフォーム会社というのは珍しいのでしょうか?
【福嶋】そうですね…。私が知る限り、現時点では熊本では他では見たことがないと思いますし、全国的にも多くはありません。そして、「窓専門」を発信し始めたことで、全国の窓専門業者さんやメーカーさんなどとのネットワークが生まれ、広がっていきました。
-今後、何かの分野への特化型というスタイルも増えていくのかもしれませんね。
【福嶋】2022年にはメーカー主催のコンテストにおいて、シャッターや内窓の販売台数が全国1位となることができました。当初掲げていた「熊本で一番のリフォーム会社に」という目標を飛び越えて、「全国で一番」になれたことをありがたく、そして嬉しく感じています。
「窓専門」としてのメリットを、全国にも広めていきたい
-まさに「山あり谷あり」の中で今のスタイルを築き上げられたのですね。SNSやYouTubeチャンネルなどでの情報発信も活発な印象です。
【福嶋】そうですね。「窓専門」という業態で、珍しい商品も数多く扱っていますから、まずはそれを知っていただくことが必要だと思いました。ただ、YouTubeで1本動画を作るにも、紹介する商品などの情報について語れるだけの勉強が必要ですし、台本を作る作業も発生します。毎回、追い込まれながら取り組んでいますが(笑)、逆に自身の知識にもなります。本当に、勉強の日々ですね。特に、内窓関係の補助金の時期には大きな反響をいただきました。
-こういうことは継続が力となるように思います。福嶋社長は常に、ストイックに物事に立ち向かっていますね。趣味では筋トレをされているともお聞きしています。
【福嶋】いやあ、油断すると自分が怠けてしまうことをよく自覚しているので、仕事面では適度に自分に負荷をかけるように努めているだけです。
-2024年には新社屋も建ち、ますますの発展が期待されますが、今後の「フクシマ建材」の展望や目標をお聞きできれば。
【福嶋】これまでと変わらず、まずは会社の根っこ部分である社員達をしっかり育てていきたい、という部分ですね。熊本地震の頃には4人だった社員も、今は2倍に増えています。待遇面を向上、安定させるというのも大事ですが、仕事へのモチベーションを高めてもらえるような雰囲気作りも大事にしています。意見を出しやすい雰囲気や、社員が自主的に動ける大勢、そして頑張りや働きぶりに応じた人事評価など、「頑張れば報われる」という環境の中で、やりがいや達成感を感じながら働いてもらいたいです。
-社員さんたちのモチベーションが上がる先に、会社の成長があるのですね。
【福嶋】業務の効率化も図り、一人一台のPCや、普段の連絡もビジネスプラットフォームを活用するなどDX化も推進しています。仕事が属人化しないようにこまめに情報共有をすることで、各々の休みも取りやすくなりますから。しっかり休んで、やりがいを持って働いて、そんな健全でやる気が上がる職場づくりに努めていきたいです。
-その上で、未来の会社の姿をどのように見ていますか?
【福嶋】以前は「一番を目指す」でしたが、転じて今は「替えの効かない存在になりたい」という目標を掲げています。
「窓専門」という大きな武器をさらに強くすべく、商品ラインナップを充実させることはもちろん、どのような窓のリフォーム物件でも必ずご要望にお応えできるよう、選択肢を広げ技術を高め、豊かな発想力を持ってご要望を実現していきたいです。「専門」を謳うからには、それが使命だと思っています。
それが会社の成長につながるのはもちろんですが、何より、よりお客様に貢献できるリフォーム会社にもなり得るからです。
-窓・ドアのことなら、ひとまず「フクシマ建材」にお願いすれば大丈夫だ!という安心感ですね。
【福嶋】そうですね。実はYouTubeなどを通して全国から問い合わせが入るのですが、当社は熊本県のこの泗水の地にある企業なので、なかなか対応ができません。だから、この業態を全国でネットワーク化して、「窓専門」のプラットフォームを作っていきたいと思います。
その足がかりとして福岡出店も予定していますし、本社には新たにショールームもできます。圧倒的な成果を出したいと、鋭意動いているところです。そして大きな野望としては、リフォーム業界のなかでの窓業界の存在感を高めたいと思っています。そうすることで、BtoCの展開を望んでいる全国のリフォーム会社にも、よりニーズに合った窓リフォームを求めるお客様にとっても、よりよい結果がうまれると信じています。